時代 金工 ハート(葵)に菊蝶象嵌かんざし 江戸-明治
サイズ :幅 1.5 ×長さ 13 cm
状態 :多少のキズあり
画像でお確かめ下さい
箱行・鑑定・付属品
箱なし
価格: 88,000円
わずか1~1.5cm四方の中に銅素地に片刃彫をほどこし、
その上に銀象嵌で菊花と蝶をあしらった見事な金属工芸作品です。
菊花と蝶の象嵌は”高肉象嵌”という特殊な技法です。
世界に類を見ないこのような装飾は、明治の開国とともに欧米で驚くほどの人気を得ました。
元来、高級な刀鍔や刀小物などの細工なので、女性の装身具に施されているものは非常に珍しいです。
《世界に類を見ない日本の超絶技巧》
江戸時代、戦国時代が終わり太平の世になると武具制作の需要が減り、
刀剣の拵(こしらえ)などを制作していた錺師(かざりし)とよばれる金工の職人たちは
活動の場を失います。
その職人たちは刀装具の仕事を
小間物細工に転用することを考えて、
紙入れ(財布)の金具や女性の装身具を制作するようになり、
町人文化の発展とともに様々な名品が作り出されました。
明治の世になり日本が開国すると、この類を見ない美しい金属工芸は
またたく間に世界中に広がり、当時の欧米の人々を熱狂させました。
100年以上前の日本の美意識が、
いまの女性の美しさを引き立てることがございましたら、大変うれしく思います。