縁起物の掛け軸

縁起物掛軸とは?

よい事があるように、祝い・祈るための掛軸です。

家内安全、商売繁盛、夫婦円満、子孫繁栄、五穀豊穣、大漁追福、無病息災、安寧長寿、祖先崇拝や招福祈願、厄除祈念や「ハレ」に纏わる事や物等々、内容は多岐に渡り人生の幸福を願う意味を込めて掛けます。

魔除けやめでたい意味のある赤富士や四神図。長寿の意味合いを込めた翁や寿老人・瓢箪など、年中掛けとして掛けられるものも多いです。

新築や開業で末広がりを祈る扇、家族が遠く離れて暮らす際に千里を駆け戻って来るという伝説がある虎、歳の終わりに無事難を転ずるように掛ける南天など、時期や目的が決まった縁起物掛け軸も人気です。

社寺・神事の縁起物

日本の神社・仏閣には様々な配り物や土産物があり、縁起物・お守りとして広まっています。

伊勢神宮の「神宮大麻」や住吉大社の「住吉土産」、戎神社の「福笹」など、特定の神社を表すものや、鬼灯市の「ほおずき」、酉の市の「熊手」など、季節の祭礼をあらわすものもあります。

これらを絵にした縁起物の掛軸には地域や季節の特色を感じさせるものが多いので地元の祭礼に関するものを揃えておくと季節の風物詩として掛け替えやすいコレクションが造りやすく、茶会などの待合い掛けにも使いやすいものが多いです。

縁起物の食物

日本人がふだん食べている食物の種類というのは一つの国としてはかなり多い方のようです。

昔の人達はその多くの食材を自然の恵みと感じて、それを摂ることにも意味を付けていきました。

おせち料理の中身が有名で、芽がでるクワイ、見通しの良いレンコン、黒豆はまめまめしくなれるようにと、様々な意味を聞きながら正月を迎えた記憶を持つ方も多いと思います。

他にも薬効がある食材 ー 七草粥の七草や鰻・初鰹など多くの食物が描かれています。

季節の風物詩のほか、料亭・食事処の会席の飾りにもよく使われます。

富士

2013年6月22日に関連する文化財群とともに「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の名で世界文化遺産に登録されたことは未だ記憶に新しいのではないでしょうか。

他にも日本三名山(三霊山)・日本百名山・日本の地質百選に選定され、1952年に特別名勝等々と内外ともに日本を象徴する名山です。

古くから、様々な絵師が描いている、芸術の源泉でもあります。

故事・伝承

初夢に見るとその一年が幸福になるといわれる「一富士二鷹三茄子」やその年の豊穣を約束するとされ、縁起の良い「狐の嫁入り」など、故事や伝承による縁起も掛軸の題材として人気です。