六字名号(南無阿彌陀佛)の掛軸とは

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六字名号(南無阿彌陀佛)の掛軸とは

浄土宗・浄土真宗で使われる称名念仏「南無阿弥陀仏」を書にした掛軸です。

仏教の目的は人が「仏(=真理を悟った人)」になることにあります。

「真理を悟った人=仏」は、すべての事柄をありのままに見る「智慧」を獲得し、あらゆる人に対し平等の「慈悲」を実践できる人だということですが、浄土宗の開祖・法然上人は、それまでの仏教ではこの「智慧」や「慈悲」の獲得が、万人には開かれていないということに思いをはせ「凡夫」という人間観を見出しました。

「凡夫」とは煩悩にとらわれ、片時も欲望から自由であることができない普通の人間です。

その「凡夫」がそのまま「仏」となる仏教の教えがあるはずだと法然が考えたところから「阿弥陀仏の本願力によって救われてゆく称名念仏=南無阿弥陀仏」は発見され、浄土宗の根本行になりました。

そして法然上人の弟子であった親鸞聖人はその教えを広く伝えたことでその寂後、浄土真宗が生まれます。

浄土宗・浄土真宗では人は亡くなったらただちに成仏するため、特に浄土真宗では死者への供養という概念がありません。 礼拝の対象も亡くなった方ではなく、すべてを救ってくださる阿弥陀如来になるため、この「南無阿弥陀仏」の書を第一に考えるのです。

六字名号(南無阿弥陀仏)の掛軸はいつ、どんな時にかけるの?

宗派は、浄土宗、浄土真宗が主ですが、無宗派の家など宗派を問わず、春のお彼岸、秋のお彼岸、月参り、お盆、法要の際などのすべての仏事にお飾り頂けます。

また、仏間などでは家内安全を願って年中掛けとしてもお掛けいただけます。

六字名号(南無阿弥陀仏)の掛軸はどのお寺と関係があるの?

浄土宗の総本山は京都の知恩院(華頂山知恩教院大谷寺)。こちらの門主さま(他派でいう管長・門跡)の肉筆の書も多いです。

大本山が全国にあり、特に有名なところは徳川家康の菩提寺である東京・芝の増上寺(三縁山広度院増上寺)です。

浄土真宗の方は浄土真宗本願寺派=西本願寺(お西さん)と真宗大谷派=東本願寺(お東さん)です。

この二つの寺からは多くの能書家が出ています。

特に東本願寺からは大谷光演(句仏上人)や暁烏敏(あけがらす はや)等、文芸の世界に名を残すほどのカリスマ性のある僧侶が現れています。

六字名号(南無阿弥陀仏)について

六字名号は、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」の六文字をいい、主に浄土宗、浄土真宗で唱えられる文言です

「南無」とは、帰依する(=深く信奉する)を意味し、「阿弥陀仏に帰依する」という意味です。 浄土三部経のひとつであり、 浄土往生の方法として無量寿仏(阿彌陀仏)や、その極楽浄土などに対する一六の観想を説いた経『観無量寿経』の「下品下生」に、「かくのごとく心を至して、声をして絶えざらしめて、十念を具足して南無阿弥陀仏と称せしむ。仏名を称するがゆえに、念念の中において八十億劫の生死の罪を除く。」とあります。 「南無阿弥陀仏」は、すなわち法蔵菩薩(阿弥陀仏の修行〈因位〉時の名)が修行し、大願大行を成就して正覚を得た上の名であるから、「果号」 (浄土宗で仏名を表す言葉の一つ。すべての仏は万行(因)に報いて、仏となる(果)のであるから、その仏名を果として得た称号として、果号と言う)とも呼ばれます。

浄土教では、六字の名号を唱えると浄土に生まれられると説き、「南無阿弥陀仏」とひと声念仏することによって、八十億劫という果てしない時間に私が犯してきた罪を一気に消滅させることが出来、それは「阿弥陀様に帰依(深く信じる)する」ことを意味する阿弥陀仏に救われた感謝の念、報謝の念仏であるとされています。

浄土真宗では仏身を観念することはなく、「正定の業とはすなはちこれ仏の名を称するなり。」と、 「南無阿弥陀仏」と称名する事こそが、正行の中で、阿弥陀仏の願に順じた一番重要(正定の業)であるとのべました。

本質としては、偶像としての阿弥陀仏を崇拝するのではなく、阿弥陀仏のはたらきに帰依する事を強調するためであり、裕福な者が、寺社を建て、仏像・絵像を寄進してそれらを礼拝していた状況に対し、貧富の差なく手渡せる礼拝可能な名号本尊を配布した上で、庶民も阿弥陀仏の救済の対象であることを伝えるためのものでありました。

もちろん、阿弥陀仏のはたらきに帰依するならば、本尊の形態は、木像・絵像・名号など形を問わないとされています。

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