冬の掛軸

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冬の掛軸とは

掛軸。季節は冬。季節もの掛軸の中でも冬の掛軸は「春を待つ」という心待ちがあります。冬ものは、「待つよろこび」を感じさせるものを選びたいですね。

冬の掛軸は春を際立たせる雪景色などが美しいものです。ここでは、代表的な画題を取りあげてみます。

『人日(じんじつ)の節句』には、旭日波,旭日松や旭日に鶴など、おめでたい画題(絵柄)の掛軸を掛けて邪気を払い、幸運を願います。

ここでは季節の春夏秋冬の四季のうち、冬の掛軸を選ぶ参考にして頂くことを目的として、12ヶ月の掛軸で挙げた具体的な画題(絵柄)の抜粋と、冬の掛軸はいつ、どんな時にかけるのか、また、冬の特徴的な情感として感覚描写(センス)の一例を挙げていきます。

(画像) 掛軸 出口華凰 雪中南天

季節もの掛軸

四季折々。春夏秋冬。冬。ここでは、季節掛けの四季のうち、冬にかける掛軸として、梅(うめ)、南天(なんてん)、椿(つばき)の掛軸をご紹介します。

冬の風物詩

お正月は新しい年の始まりを祝います。長寿、成長、希望を象徴する松竹梅や、「難を転じる」南天を飾ります。「人日(じんじつ)の節句」には七草粥をいただきます。梅、寒椿、山茶花が咲き、あとは春を待つばかりです。

冬の掛軸の種類

冬の掛軸の種類には、春のあたたかさを際立たせる雪と花鳥のとりあわせ、寒さの中でも美しく咲き、いち早く春を告げてくれる花などがあります。

冬の季節の風雅ただよう詩歌の掛軸は味わいがあります。季節に合わせた冬の禅語を選んでかけるのも良いですね。

季節の節目に邪気を払う節句の掛軸としては、1月7日の『人日(じんじつ)の節句』の掛軸があります。

冬の掛軸の選び方

たくさんの掛軸の中から最良の一幅(いっぷく)を選ぶとき、何を基準に選べばよいのでしょうか。すべての条件を満たす必要はありませんが、いくつか挙げてみます。

先ず、冬の掛軸を掛ける目的を明確にします。床の間を華やかにしたい時や、豪華にしたい時は装飾性の高い絵柄を選びます。深い味わいを好む場合は「詫び寂び(わびさび)」の美意識を踏まえた春の掛軸を選びます。

四季に合わせた季節の掛軸は、季節もの掛軸の章でも触れたように、画題の時期より少し早めに掛け、潔く引く。早々に新しい季節を迎え入れる。その頃合いが大切です。

五節句の内の「人日(じんじつ)の節句」などの冬の行事や風物詩をうまく取りいれると季節感も増します。

もてなす相手の状況をよく知り、お祝いしたいのか、励ましたいのか、共に思い出を共有したいのかといった迎えいれる目的を明確にし、選ぶ冬の掛軸の画題が即したものかを吟味します。

更には、目的に合わせて選んだ冬の掛軸が冬の情感をたたえたものが望ましいでしょう。

冬の情感 感覚描写(センス)

掛軸。その魅力をご存じでしょうか。温故知新(おんこちしん)という言葉があり、「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」といいます。

掛軸は美術館や旧家で見るものだと思われていますが、そうでしょうか。掛軸を身近におくことは、「手触り(てざわり)」というものを感じることが少なくなった今、「あたたかさ」や「情感」、「実感」をもたらしてくれます。

掛軸に描かれた花や草木が、自然の厳しさを受けとめても美しくある様を見せてくれます。

忍ぶ冬といいますが、しんしんと静かに降る雪、木々に降り積もった雪景色、誰も足を踏み入れていない純白の雪には、息を呑むような静寂の美があります。

陽光のなかで白いものは見えず、暗がりのなかで黒いものは見えないといいます。

四季の移りかわりは、それぞれの季節を際立たせます。春があるから冬が来て、冬があるから春が来ます。

「山が笑う」という表現があります。なんと優しいまなざしでしょうか。

笑うという言葉は、嬉しいとき、可笑しいとき、照れたとき以外にも、緊張がほぐれたとき、ゆるんだとき、引き締まっているものが解けたときにも使われます。

春がそこまで来ている冬の終わりに、山の頂の雪が解けていく様を、情緒ゆたかに「山が笑う」とはじめに表現したのは、どのような人だったのでしょう。

迎春の掛軸

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迎春の掛軸は新しい年を迎える気持ちを形にするもので、新春・正月を寿ぐために用いられる掛軸のことです。

松の内、地域によって旧正月まで掛けられることが多いですが、その用途からおめでたい図柄や縁起ものが多い傾向で他の慶事にも掛けられるのが特徴です。

いずれにしても、おめでたい図柄や縁起ものが多いのが共通で、他の慶事にも掛けられることを理解すれば、迎春の掛軸というものが分かってきます。

迎春の掛軸には、鶴、富士、赤富士、蓬莱山、宝船、松、梅、神像などがあります。

(画像) 掛軸 池野扶其 旭日紅白梅

南天の掛軸

縁起物 (2)

南天の掛軸は12月から2月頃まで掛けます。夏に咲いた白い花は、冬に赤い丸い実をつけます。葉が竹に似ていてとても綺麗です。

中国では灯火を連想して「南天燭(なんてんしょく)」といい、「燭(ともしび)」を意味します。ここから名前がついたといわれます。

南天の掛軸は「難を転じる」といわれ、それだけで邪気を払うとされますが、福寿草(ふくじゅそう)ととりあわせることで、「難を転じて福となす」され、さらに福をもたらすといわれます。縁起がよいので正月にも掛けられます。

椿の掛軸

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椿の掛軸は11月から3月頃まで掛けます。紅色や白色の一色で咲くものは目が覚めるように美しく、白と紅の絞りの「侘助(わびすけ)」も味わい深く趣があります。

椿は古くから伝わる文献にも登場し、邪気を払う神聖な木とされています。

また、風雅な意匠(いしょう)として調度品にも施されました。

千利休(せんのりきゅう)が好んだ花ともいわれ、茶花としても愛されています。

真冬でも鮮やかな色の花を咲かせ、濃い緑の葉をつけていることから、「不屈」の生命力を示し、立身出世、長寿を象徴し、縁起がよいといわれています。

椿の掛軸はその花の美しく愛らしい形と鮮やかな色、飾り気のない様子が好まれています。

花に雪が積もった図や、小鳥とのとりあわせの図など、とても風情があります。

そのほかの冬の掛軸

そはほかの冬の掛軸には、福寿草(ふくじゅそう)、水仙(すいせん)、山茶花(さざんか)、千鳥(ちどり)などがあります。

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