仏画(仏事)掛軸

仏画(仏事)掛け軸 (2)

仏画(仏事)掛軸とは

仏事の掛軸は、仏画や名号・経文などの書、蓮や蝶等仏教に関係ある絵画など、主に仏を祀るためや教義をあらわすための掛軸です。

伝来当初の掛軸の題材は道釈画(道教・仏教を題材とした絵画)がほとんどだったようで、そこから掛軸には「掛けて拝する」という意味があらわれ、それが現代まで続いています。

現在では仏事の掛軸は弔事や年忌法要、お彼岸、お盆といった先祖供養の席で飾ることが多いので、その用途に合わせて選びましょう。

お亡くなりになった方への想いが強い、まだお亡くなりになって期間の経っていない間の法要では、家にご宗派があれば名号や宝号・題目などの教義の中心になる書の掛軸などが一般的に良いとされています。

仏様への想いが少しでも軽くなっていけば、仏に関係する少し軽い題材に掛け替えていくのも良いでしょう。書なら「夢」・「仏心」などの掛軸、絵画なら「観音菩薩」・「地蔵尊」などの仏画の掛軸。彼岸や盆なら還ってきた魂の乗り物といわれる「蝶」・「蜻蛉」などの掛軸も仏様が天上から私達を見守ってくださっていることを感じ取れてよい掛軸です。

お参りいただいているご住職様にご相談されるのもよいでしょう。

仏画(仏事)の掛軸には様々な種類があります。

六字名号(南無阿弥陀仏)掛軸

釈迦名号(南無釈迦牟尼仏)の掛軸

御題目(南無妙法蓮華経)掛軸

御宝号(南無大師遍照金剛)の掛軸

十三仏の掛軸

仏画(観音など)の掛軸

仏画(仏事)掛軸 商品

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御名号・御宝号・御題目の掛軸

御名号・御宝号・御題目の掛軸とは、各宗派で教義の根幹となる最も格の高い掛軸です。「南無~」は~に帰依する、信奉する、という意味で、「南無阿弥陀仏」であれば阿弥陀如来に帰依するという意味になり、お念仏である「南無阿弥陀仏」を書に記したものが御名号となります。

浄土宗・浄土真宗で使われる「南無阿弥陀仏」を六字名号、禅宗で使われる「南無釈迦牟尼仏」は釈迦名号と呼ばれています。真言宗では御宝号「南無大師遍照金剛」、日蓮宗系だと御題目「南無妙法蓮華経」など、家の宗派によってお選びいただく掛軸です。

名号掛軸についての詳細はこちらをご参照ください。

六字名号(南無阿彌陀佛)なむあみだぶつ 掛軸

JY1501 南無阿弥陀仏

六字名号は、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」の六文字をいい、主に浄土宗、浄土真宗で唱えられる文言です。

六字名号掛軸は浄土宗・浄土真宗で使われる称名念仏「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を書にした掛軸です。

「浄土教では、六字の名号を唱えると浄土に生まれられると説き、「南無阿弥陀仏」とひと声念仏することによって、八十億劫という果てしない時間に私が犯してきた罪を一気に消滅させることが出来、それは「阿弥陀様に帰依(深く信じる)する」ことを意味する阿弥陀仏に救われた感謝の念、報謝の念仏であるとされています。

釈迦名号(南無釈迦牟尼仏)なむしゃかむにぶつ 掛軸

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釈迦名号(南無釈迦牟尼仏)の掛軸は、臨済宗・曹洞宗・黄檗宗など禅宗の宗派で使われます。

釈迦牟尼仏とは、お釈迦さまのこと。

釈迦族の牟尼(僧)にして仏(悟りを開いた状態)なる者という意味です。

「釈迦牟尼佛(お釈迦様)に帰依(深く信じる)する」ことを意味します。

御題目(南無妙法蓮華経)なむみょうほうれんげきょう 掛軸

御題目掛軸とは、日蓮宗系で掛けられる掛軸です。  妙法蓮華経 (みょうほうれんげきょう )は法華経の漢訳された正式な題名で、「南無妙法蓮華経」の7文字で「法華経の教えに帰依をする」という意味になります。

「南無」はnamo(サンスクリット語)の漢語への音写語で「わたくしは帰依します」を意味し  『法華経』(ほけきょう、ほっけきょう)は、大乗仏教の代表的な経典です。

正式には妙法蓮華経といいます。  大乗仏教の初期に成立した経典であり、  誰もが平等に成仏できるという仏教思想が説かれています。

聖徳太子の時代に仏教とともに日本に伝来しました。

御宝号(南無大師遍照金剛)なむだいしへんじょうこんごう 掛軸

JY1489掛軸 倉橋弘祥「南無大師遍照金剛」

お宝号の掛軸は、真言宗で掛ける掛軸です。

南無大師遍照金剛の「大師遍照金剛」は弘法大師空海のこと。

空海は唐・長安の青竜寺で真言密教を極めて師の恵果から灌頂をうけ、その際の灌頂名が遍照金剛です。

「太陽の如く明るい光を照らす慈悲と、人を幸せにする仏の如き砕けることのない智慧の持ち主」という意味がある大日如来の別名でもあります。

十三仏の掛軸

初七日から始まり四十九日で7回、その後百ヶ日法要、一周忌(1年目)、三回忌(2年目)、七回忌、十三回忌、三十三回忌と、全部で13回、それぞれの法要を司る仏様があるという信仰が室町時代に中国の道教,十王信仰をもとに出来上がり、日本で広まりました。

十三仏の掛軸は、この一幅ですべての法要で使うことができますが、浄土宗・浄土真宗では掛けません。

十三仏
・不動明王(ふどうみょうおう)
・釈迦如来(しゃかにょらい)
・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
・普賢菩薩(ふげんぼさつ)
・地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
・弥勒菩薩(みろくぼさつ)
・薬師如来(やくしにょらい)
・観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)
・勢至菩薩(せいしぼさつ)
・阿弥陀(あみだ)如来(にょらい)
・阿閦(あしゅく)如来(にょらい)
・大日如来(だいにちにょらい)
・虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)

仏画(観音など)の掛軸

江戸時代以降、観世音菩薩などの仏画をかける家が増えたようで、多くの作品が残っています。

おそらく宗派などにこだわらず衆生を救済してくださる仏として信仰を集めたのでしょう。

近代では野仏(地蔵尊)なども人気です。

遠忌法要や決まった宗派を持たない家で掛けやすい掛軸です。

まとめ

・仏事の掛軸は、主に仏を祀るためや教義をあらわすための掛物。

・現在では仏事の掛軸は先祖供養の席で飾ることが多い。

・御名号・御宝号・御題目の掛軸は、最も格の高い掛軸。

・浄土宗・浄土真宗は『南無阿弥陀仏』の六字名号。

・禅宗は「南無釈迦牟尼仏」の釈迦名号。

・真言宗では御宝号「南無大師遍照金剛」。

・日蓮宗系は御題目「南無妙法蓮華経」

・家の宗派によって掛軸の種類が異なる。

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